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中国から見た中国と日本の違い

中国ニュース:経済

中国 新システム構築で「畑から食卓まで」カバー

世界各地で騒ぎとなっている中国産製品の品質と安全問題を解決するため、中国政府が制度面をはじめ「製品品質電子監視管理のトレーサビリティシステム」を展開していることを紹介したが、今回は、この一連の「製品の安心安全運動」の中で注目されている中国国内の肉類製品のトレーサビリティシステムを重点的に紹介する。

  「民以食為天」(民は食を以って天と為す)という諺があるように、中国人は生活の中で飲食にこだわり、食事の質を求め続けてきた。しかし、近年中国経済の発展に伴い、中国人が最も大事に守っている「食卓」を取り巻く状況は大きく変化している。特に近年中国国内において、肉類製品をめぐり、家畜育成用抗生物質の乱用、ウイルス性伝染病「口蹄疫」などの発生で、国民全体の健康が脅かされてきている。

  「上海生豚産業調査」(上海生豚業界協会、2007年2月発表)のデータによると、総人口1600万人の上海市において、現在、生豚の年間消費量は約1000万トンに達しているのに対し、上海自身の養豚能力はその4分の1の279万トンに過ぎない。つまり、上海で消費されている豚肉の4分の3は上海以外の地域から流入している。

  上海市政府は肉類の安全を確保することを目的に、他地域から多く流入する生豚の危険性を避けるべく、05年11月、上海獣医衛生監督管理所、国際標準化機関GS1チャイナ(上海)と共同で中国国内において初めて「食用農産品流通情報監視管理トレーサビリティシステム」を立ち上げた。

  政府関連部門は当該システムのプラットフォームを通じ、肉処理場、卸売り場、配送センター、スーパーマーケット、標準化野菜市場(*1)などから定期的に肉類・家禽・野菜に関連するデータをアップロードさせ、農産物の流通に関わる各プロセスを常に把握することを実現するだけでなく、最終的に産地から食卓までトータルで市民の食の安全を確保することを目指している。

  豚肉の例でみると、まず上海市内に流入する生豚の養豚場は必ず上海獣医衛生監督管理所より発行された「生豚情報ICカード」を各地域主管の動物防疫監督機関を通じ取得しなければならない。そのICカードの中に生産企業の基本状況、輸送日付、輸送経路、目的地、履歴データが記録される。

  そして、養豚場からトラックで生豚を上海市内に運び、指定された専用ゲートの前でICカードに登録されるデータの照合検査を受け、合格してから対応の肉処理場へ持っていく。

  続いて肉処理場ではICカードの再チェックを行い、養豚場、産地、検疫などの情報を登録。続く卸売市場では肉の出所・経営者、品種、産地、数量を登録する。最後の小売ではそれまでICカードに登録されたデータをもとに自動的に台帳がつくられ、販売店舗の経営者、店舗番号、品種、数量などの情報をあわせ最終データとしてまとまる。消費者はデジタル秤からプリントされる流通証の食品安全追跡番号を「食品ネット」サイト上に打ち込むだけで、購入した食肉の出所を知ることができる。

  このシステムは、現在上海市において、8ヶ所の卸売市場(家禽類3カ所、肉類5カ所)、配送センター(1カ所)及び140カ所の標準化野菜市場で既に実用化され、今後各流通過程に普及させたい考えだ。

  現在、中国政府は豚肉を除き、農業副産物卸売市場と農産物供給地との間に、証書やレシートなどの提出による検収制度、仕入販売台帳制度などを導入し「産地から食卓」までをカバーする全面的なトレーサビリティシステムの構築を進めているが、それ以外に、業界団体の中でも中国物品編碼協会を始め、北京市や上海市など一部の地方政府関連部門と協力し、さまざまな食品について、商品に記載されたバーコードやコード番号、ICタグ利用のRFID技術などをコア技術とした国際流通標準化機関GS1の推進する世界的なトレーサビリティシステムも展開している。