中国ニュースブログ、まるごと中国ニュース
中国から見た中国と日本の違い

中国ニュース:一般

「楊貴妃」和の香り 日中合作の舞劇、今秋公演

 日本人の製作スタッフと中国人ダンサーによる日中合作の舞劇「楊貴妃」が今秋、東京で上演される。上海の劇場で7月にあった試演会では、中国の伝説の美女が題材でありながら、どこか「和」の香りがする世界が繰り広げられた。

 舞劇は、伝統舞踊と現代舞踊を組み合わせ、中国で生まれた新しいエンターテインメント。一見ミュージカルのようだがセリフはなく、バレエよりもストーリー展開を重視する点が特徴だ。

 作品の舞台は唐の都・長安。玄宗皇帝の寵愛(ちょうあい)を一身に受ける楊貴妃と、日本人と中国人の血を引く架空の美女「謝阿美」との、舞を通した友情を描く。玄宗皇帝と楊貴妃の絶頂期と忍び寄る国難。喜びや悲しみを分かち合う楊貴妃と謝阿美が絡み合う舞が見ものだ。阿倍仲麻呂が登場するなど、日中交流を強く意識した演出もある。

 一般に中国の舞台芸術は、衣装も美術も派手な色づかいが目立つが、「楊貴妃」は逆に極力原色を用いず、淡く繊細な色づかいが際立つ。

 楊貴妃を演じるのは海外公演経験も豊富な成方圓、謝阿美に宋潔。ほかに上海青年舞踊団の若手ダンサーたちが出演する。振り付けは中国伝統舞踊から、クラシックバレエ、モダンダンスを学び中国で注目を集める趙明が担当する。

 日本側は、テレビドラマ「華麗なる一族」「のだめカンタービレ」などの音楽を手がけた服部隆之が作曲、森山良子が劇中歌を歌う。衣装の前田文子、照明の勝柴次朗ら第一線で活躍する強力な日本人スタッフが支える。

 楊貴妃役の成は「音楽がすばらしい。衣装も、色合いや小さな飾りまでゆきとどいている」と、日本人の仕事ぶりを絶賛する。

 企画した東急文化村は、靖国問題などで日中関係が悪化していた05年、「関係が悪いからこそ文化交流を進めよう」と、同社として初めて中国の舞劇「覇王別姫」を日本に紹介。「楊貴妃」は初の共同制作による新作で、台本の打ち合わせや衣装制作から日中の二人三脚で準備してきた。

 公演は、9月14〜16日に東京・渋谷のBunkamuraオーチャードホールで計4公演。同20、21日には大阪・梅田芸術劇場で2公演が予定されている。