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中国ニュース:社会

日本のコメ、中国で4年ぶり販売再開 北京と上海で富裕層浸透を図る

ksk070726000-1.jpg 中国への輸出が約4年ぶりに再開された日本産のコメの販売が26日、北京と上海の2大消費地で始まった。値段は中国産のブランド米と比べて10倍程度、一般のコメと比べると約20倍も高いが、中国のコメ消費量は年間約1億3000万トンとされ、日本側は富裕層への売り込みを足掛かりに巨大市場への浸透を図りたい考えだ。

 北京市内の高級百貨店やイトーヨーカ堂の店舗では同日、赤城徳彦農相ら日本政府関係者も参加して販売開始セレモニーを開催。中国産の食品の安全性に不安が広がる中、高級米のイメージを積極的にアピールしていく方針。

 輸出再開の第1便となったのは、新潟県産コシヒカリと宮城県産ひとめぼれの計24トン。日本側によると、小売価格はコシヒカリが2キロ当たり198元(約3200円)、ひとめぼれが同188元(約3000円)。

 日本のコメは平成15年、中国側が検疫制度の改正に伴い輸入を停止。しかし、日中関係が好転してきたことを背景に中国も配慮を示し、今年4月の温家宝首相訪日時に日中双方が輸出再開で正式合意した。

 赤城農相と25日に会談、日本産のコメの贈呈を受けた中国国家品質監督検査検疫総局の李長江局長は輸入実現について「温首相訪日の成果」と強調、中国市場への再参入を歓迎する意向を示した。

攻めの農政第一歩 1兆円達成に高いハードル

 日本政府は、主要農産品であるコメの対中輸出を「(輸出比率を高める)攻めの農政を象徴する歴史的第一歩」(安倍晋三首相)と位置付ける。平成25年に農畜水産物の輸出額を、16年の約3740億円から1兆円に増やす目標だが、達成には年率15%程度の伸びが必要という高いハードルが控えている。

 今年は香港向け牛肉の輸出再開もあり、農産物輸出額は前年同月比約20%増で推移。日本食ブームに加え、高品質と安全性が“売り”の日本の農産物にとって、食の安全に対する世界的な関心の高まりなど、追い風も吹き始めている。

 今後は輸出品目の拡大や、現地品と比べて2〜3倍以上高いという価格差を縮める努力が必要だ。また、ある国会議員は「輸出を始めれば、相手国も見返りに輸入を求める」と指摘。農業活性化を狙った輸出が安い農産品の流入を招き、農家を圧迫する可能性もあり、政府は輸入とのバランスも考えながら戦略を進める必要がありそうだ。