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中国から見た中国と日本の違い

中国ニュース:経済

中国の輸出の主力に労働力も

 国別の輸出金額と輸入金額を合計した貿易合計額で、昨年度は、対中が対米を抜き、日本にとって中国が最大の貿易相手国になったことを、各紙が一斉に報じた。通関ベース(速報値)でみると、対中が輸出入合計二十五兆四千二百七十六億円、対米が同二十五兆一千六百億円、したがって、表面の数字上は、中国が日本の最大貿易相手国になったことは動かない。
 先の大戦後、最も早く日本商品に対して国内市場を開放したのは米国で、市場の懐の広さに加え、日本が米国経済を格好のモデルとしてその後を追った経緯もあり、戦後はずっと、米国が日本の最大貿易相手国だった。その地位を中国が奪ったことになる。中国経済がそれほどに高スピードで成長し、輸出力も輸入力も増大して、存在感を高めてきたことは、疑いないというべきだろう。だが、それなら中国は日本にとって最重要の経済大国で最重要の貿易相手国なのかといえば、それは違う。最重要の経済大国で最重要の貿易相手国は、依然として米国である。

 その種の明快な統計がなく、仮にあったとしても入手不能で、数字による説明は不可能だが、中国の国内総生産(GDP)形成の寄与度において、日米欧など外来企業の寄与度は、疑いもなくすこぶる高い。日本などの各国とは比較にならぬほど高いに違いない。

 外国資本が中国にやってきて設備投資し、重要中間財や部品などはそれぞれの本国から持ってきて、中国の安価な労働力を存分に使って仕上げた物品を、本国あるいは第三国に輸出する。そういうケースが、日米欧に比べ格段に多いはずである。

 形の上では日中間の貿易ながら、実態は日本企業と在中国の日本企業との間の売買、それに介在するのは中国のコスト安の労働が中心、そういうことになる。その部分をはがせば、日中間の貿易実態は、通関統計でみるよりはずっと小さなものにならざるを得ない。 といっても、これは、現在の国際経済社会での中国の地位と役割をことさら低くみようとするものではない。表面の数字と実態との間の落差を指摘したにとどまる。ただし、来年の北京オリンピックないしその後の間もなくに中国経済は調整入りの可能性を少なからずはらむことに、大方の注意が肝要。